大阪市阿倍野区の心療内科・精神科・児童精神科

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適応障害

はっきりとしたストレスがあり、それに対処することが難しくなると、こころや身体の不調をきたすようになります。気分が落ち込む、意欲がでない、眠れない、食欲が出ない、動悸がするなど現れる症状や程度は様々です。ストレスの原因から離れると症状が次第に改善すると言われていますが、症状が長引く場合やうつ病と紛らわしい場合もあり注意が必要です。ストレスを軽減できるよう、可能な範囲で環境を調整していくことを考えていきます。症状に応じて薬の治療を一時的に行う場合もあります。

 

 

 

 

適応障害の症状

情動面では抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの症状、行動面では、過食や多量の飲酒、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動がみられることもあります。不安が強く緊張が高まると、体の症状としてどきどきしたり、めまい、汗をかいてしまうなどの症状がみられることもあります。
適応障害ではストレス因から離れると症状が改善することが多くみられます。たとえば仕事上の問題がストレス因となっている場合、勤務する日は憂うつで不安も強く、めまいがしたり、緊張して手が震えたり、汗をかいたりするかもしれませんが、休みの日には憂うつ気分も少し楽になったり、趣味を楽しむことができる場合もあります。しかし、うつ病となるとそうはいかないことがあります。環境が変わっても気分は晴れず、持続的に憂うつ気分は続き、何も楽しめなくなります。これが適応障害とうつ病の違いです。持続的な憂うつ気分、興味・関心の喪失や食欲が低下したり、不眠などが2週間以上続く場合は、うつ病と診断される可能性があります

適応障害の診断基準と頻度

ICD-10の診断基準では、通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて上記のような症状が1カ月以内にあり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない、とされています。ただしストレスが慢性的に存在する場合は症状も慢性に経過します。診察では、本人の症状の出現に対してストレス因となる出来事があったのか、いつごろから症状は出現しているのか、これらに強い相関はあるのか、苦悩の程度はどの程度のものなのか、などを注意深く聴取します。また、ほかの病気が除外される必要があり、統合失調症、うつ病などの気分障害や不安障害などの診断基準を満たす場合はこちらの診断が優先されることになります。
有病率は、ヨーロッパでの報告によると、一般的には人口の1%といわれています。日本での末期がん患者の適応障害有病率の調査では、16.3%といわれています。しかし適応障害と診断されても、5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されています。つまり、適応障害は実はその後の重篤な病気の前段階の可能性もあるといえます。

適応障害の治療について

治療のひとつは「ストレス因の除去」になります。これは、環境の調整をすることです。ストレスの原因が職場の人間関係や業務内容などの場合、部署の変更や業務内容の変更などを相談することもあります。しかし、家族関係のように動かせず、離れるのが難しい場合もあります。こうなるとストレス因の除去だけではうまくいかないことがありますので、次の方法も必要となります。
またストレスをストレスと感じる人とそうでない人もいるように、ストレス耐性は人それぞれ異なります。治療はここにアプローチすることになります。つまり、「ストレス因に対しての本人の適応力を高める」方法です。ストレス因に対して本人はどのように受け止めているかを考えていくと、その人の受け止め方にパターンがあることが多くみられます。このパターンに対してアプローチしていくのが認知行動療法と呼ばれる方法です。また現在抱えている問題と症状自体に焦点を当てて協同的に解決方法を見出していく問題解決療法もあります。この認知行動療法も問題解決療法も、治療者と治療を受ける人が協同して行っていくものですが、基本的には治療を受ける人自身が主体的に取り組むことが大切です。
治療では、これらの方法を優先するため通常は投薬を行いませんが、情動面や行動面での支障(眠れない、イライラする、不安がきつい、恐怖を感じるなど)が大きく、仕事など社会・家庭生活が十分に送れない場合には薬物療法という選択もあります。不安や不眠などに対しては抗不安薬や睡眠導入剤、うつ状態に対して抗うつ薬を使うこともあります。ただし適応障害の薬物療法は「症状に対して薬を使う」という対症療法になので、根本的な治療ではありません。つまり適応障害の治療は薬物療法だけではうまくいかないことが多いため、環境調整や精神療法が重要になっています。

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